仕事や家事に追われて、寝不足が続いている人も多いかと思います。
「時間がもったいない」と、睡眠時間を削って、ゲームや連続ドラマの一気見をしている人も多いでしょう。
家族の為に、睡眠時間を減らして、仕事、家事を頑張っている人もいるでしょう。
『日本人は諸外国に比べて睡眠時間が短い》とのデータがあります。
多少寝不足でも、高いテンションで臨めば、仕事も家事も乗り切れるでしょう。
しかし、睡眠不足を甘く見ていると、近い将来に大きな病気やケガをして、元気に過ごせる貴重な時間を失うかもしれません!
睡眠を削って得られる時間よりも、ずっと大きな代償を払う事になるかもしれません!
幸せに生きるには、睡眠が極めて重要な理由
一日の睡眠不足だけでは、そこまで大きな健康被害は生じないかもしれません。
しかし、就寝時間のリズムは習慣化し易く、一旦夜ふかしする癖がついてしまうと、長く寝不足の状態が続き易いです。
塵も積もれば山となるように、一日一日と睡眠不足の状態が積み重なれば、睡眠不足の悪影響はじわじわと身体を蝕み、いつしか取り返しのつかない程の大きな病気を発症するリスクを高めているのです。
『幸せ』の為には『健康』が最重要! 『健康』の為には『睡眠』が最重要!
『幸せな人生を送る為には、健康でいられる事が最も重要』
これは、このサイトの主軸となる考え方です。
では、『健康でいられる為』に、特に重要な事は何か?
それは、『良質かつ必要十分な睡眠をとる事』だと考えます。
幸せな人生には健康が重要であり、健康には睡眠が重要である。
つまり、『幸せな人生を送る為には、適切な睡眠をとる事が極めて重要である』と、私は考えています。
健康でいたいなら、少しでもハッピーな人生を送りたいなら、まずは、規則正しく、適切な睡眠時間を確保する事に努めるべきです。
ここから、睡眠不足による悪影響を少しずつ紹介していきます。
短時間睡眠を長年続けて、若くして脳出血を発症された方のお話
ここで、若くして脳出血により、重い片麻痺の後遺症が残ってしまった女性のお話をさせて頂きます。
この方は、とても活発な性格の方で、「私は全然寝なくても大丈夫なの」と自信満々に話していた姿が思い出されます。
昼間はバリバリと仕事をして、夜中は読書や手芸など趣味の時間を存分に楽しみ、毎日3時間前後の睡眠しかとっていなかったそうです。それでも全然平気だったと話されていました。
そんな生活を続けていた40代の後半に、脳出血で倒れられたそうです。
短時間睡眠でも平気に感じていたのは、活発な性格により、アドレナリンが多く放出され、眠気を感じづらくなっていたのかもしれません。
眠気は感じなくても、10年以上に及ぶ睡眠不足の負担はじわじわと、着実に身体を蝕んでいたのではないでしょうか?
その女性は、残った麻痺の影響により、一人で着替えやトイレをする事が出来ない状況になってしまいました。
トイレに行きたくなる度に、誰かにお願いをしなければならない状況はとても辛そうでした。
「これまで外を走り回って活動していたのに、今では家の中を1メートル移動するのも大変になった。これまでに何度も家の中で転倒を繰り返している」と話され、悔しく情けない想いをされているそうです。
そして、その転倒により大腿骨を骨折し、手術と数か月の入院を経験し、骨折前よりもさらに歩けなくなったそうです。
その方は脳出血・骨折を経験しても、リハビリに懸命に取り組まれ続けています。
しかし、数mを歩く為の練習を、毎日数時間かけていても、それを10年以上続けていても、麻痺として残った後遺症が劇的に回復する事は難しく、維持しているのがやっとの状態で、とても歯がゆい気持ちだと話されていました。
限られた時間を少しでも有効に使いたいとの想いから、睡眠時間を削って活動出来る時間を増やそうとしていたのに、重い後遺症が残る病気をしてしまった事で、逆に元気に活動出来る時間を大きく失ってしまったのではないでしょうか。
睡眠不足は血圧を高くする要因になる? 睡眠不足は脳血管系の病気のリスク増大?
この方が短時間睡眠を続けた事が原因で、脳出血になったかどうかは分かりません。
しかし、私は短時間睡眠を何年も続けた影響がゼロだったとは思えません。
若くして脳出血をされた方々のお話を聞かせてもらうと、長年血圧が高めだった方が多い印象です。
元々血圧が高めで、50代・60代で脳出血をされた方には、『高血圧の薬を処方されていたのに薬を飲まずに高血圧を放置していた方』、『性格的に細やかで、完璧を求めすぎて血圧が上がり易かった方』、『お酒を毎日結構な量飲んで血圧が高めだった方』などがみえました。
高血圧はサイレントキラーと言われ、自覚症状はなくても、その状態が長く続く事で突然大きな病気に襲われ易いです。
私自身の経験上、睡眠不足が続くと、普段からイライラし易く、血圧も上昇傾向にあります。
慢性的な睡眠不足を長年続ける事は、血圧の上昇を招き、脳出血など血管系の病気のリスクを高めるのではないでしょうか。
睡眠不足は全身の血管に悪影響?
血管は全身に廻られていて、一部の血管だけが悪くなるという事は無いと思います。
『血管が脆くなったり、詰まり易くなるならば、それは全身の血管がそのような状態になっている』そう考えるのが妥当だと思います。
もし、長期的な睡眠不足により、血圧が高い状態が続き、血管・毛細血管を痛めて、脳梗塞や脳出血などの可能性を高めてしまうとすれば、それは脳の血管だけでなく、心臓の血管も悪くなっている可能性があり、狭心症や心筋梗塞の可能性も高めてしまっているのかもしれません。
睡眠不足により、衝動的になり易く、暴飲暴食⇒糖尿病のリスク増大?
さらに、血管を悪くする要因の一つに高血糖があります。高血糖が長期に渡ると血管へのダメージはかなり大きいそうです。
また、血糖値スパイクといって、血糖値の急激な上昇は血管を痛め易いそうです。
皆さまも経験がある人は多いと思いますが、睡眠不足が続くとイライラし易くなるだけでなく、衝動を抑える力が低下し易くなります。
抑制が効きづらくなり、衝動を抑えづらくなると、甘いものやジャンクフードを食べ過ぎたり、お酒を飲み過ぎたり、暴飲暴食してしまい易くなります。
甘いものの食べ過ぎ、スナック菓子の食べ過ぎ、暴飲暴食は、正に血糖値を急激に上昇させて、血管を傷つける事になります。
睡眠不足により衝動を抑える力が低下し、暴飲暴食し、急激な高血糖を誘発・悪化させれば、ますます血管を痛めて、血管を原因とする病気を発症し、後遺症が残ってしまう可能性を高めてしまうでしょう。
糖尿病の怖さについては、こちらで詳しく考察していますので、是非ご覧ください《高血糖の怖さを知る!健康と肌に良い食生活は適切な糖質管理にあり!》。
睡眠不足は、それ自体によって血圧を上昇させて血管を痛めるだけでなく、自制する力を低下させて暴飲暴食により、急激な血糖値の上昇によっても血管を痛める可能性も高めてしまっている事を認識してください。
睡眠不足では血圧上昇と血糖上昇を引き起こし、血管を痛める最悪のダブルパンチを受けている状態なのかもしれません。
睡眠不足はうつ病のリスクを増大させる?
また、睡眠不足は血管を痛めるだけでなく、うつ病を発症する可能性を大きく高めているのではないでしょうか?
私の個人的な見解では、うつ病は睡眠不足が主因になっていると考えています。
うつ病を発症した方のそれまでの状況を確認すると、大抵の場合、睡眠がかなり不足している状態の方がほとんどでした。
虐めを受けて自ら命を絶ってしまった子供、ブラック企業で働き自ら命を絶ってしまった方。
こうした方々は、精神的に追い詰められて十分に眠る事が出来ず、睡眠不足により、実はうつ病の状態になっていたのではないかと思います。
皆さまも、理不尽な扱いを受けたり、馬鹿にされて悔しい想いをした夜に、悔しい想いが頭から離れずに、なかなか寝付けなかった経験はあるのではないでしょうか。
ちょっと馬鹿にされたくらいでもイライラして眠れないのです。壮絶ないじめを受けている人は怒り・恐れ・不安に苛まれて、まともに眠れなくなっても不思議ではないです。
ベッドには入っていても、精神的ストレスにより、いつまでも眠れないのでしょう。
それでも「明日の学校や仕事の為に早く眠らなければならない!」と焦れば焦るほどに、眠れずにイライラし、イライラ疲れで明け方に少し眠れるだけの状態が何日も続いたとしたらどうなるでしょうか?
どんなに精神的に強い人だろうと、何日も眠れない状態が続けば、心の病気になってしまうのではないでしょうか。
ブラック企業で毎日深夜まで働いていれば、強制的に睡眠時間は短くなりますし、その上に上司からのパワハラによる不安・恐怖に晒されていれば、ストレスでさらに眠れない状態を重ねてしまうかもしれません。
たとえ苦しい精神状態でも、自分の命を絶つなどの行為は、たとえ頭によぎったとしても、実行までは出来ないのが普通だと思います。
自ら命を絶ってしまう人は、ストレスと寝不足が重なり、正常な精神状態ではないほどに追いつめられ、それはうつ病もしくはそれに限りなく近い状態になっていたのではないでしょうか。
それまでとても元気だったのに、ブラック企業に勤めてたった数か月で命を落としてしまう人もいます。
この短い期間から推測するに、極度のストレスと極度の寝不足が重なれば、その発症までの期間は想像以上に短く、数週間~数か月という短期間でも生じてしまう可能性がある、と考えておいた方が良いかもしれません。
過労で死ぬのではなく、睡眠不足で死ぬのでは?
過労死という言葉がありますが、この過労死という言葉はおかしいと私は考えます。
働き過ぎが死の直接の原因なのでしょうか? だったらマラソンのような過酷な運動をしている人がそんなに死んでいるでしょうか?
働き過ぎで死ぬのではなく、働き過ぎや過大なストレスによる慢性的な極度の睡眠不足によって、脳卒中を誘発してしまったり、心臓が止まってしまう突然死が生じてしまったり、うつ病による自殺が生じてしまっているのではないでしょうか?
現在一般に言われている『過労死』を、より正確な言葉に正せば、睡眠不足によって亡くなる『睡眠不足死』だと考えます。
単に名称の違いと思われるかもしれませんが、この言葉の間違いが、睡眠不足死を増加させている一因ではないでしょうか。
要因を正確に捉えられていないから、その対策がズレてしまい、対策の効果が出ないのではないでしょうか。
ブラック企業による過度な労働・パワハラを受け続けた事で発生した死は、睡眠不足に要因があると、世間や官僚や政治家が気づければ、どう睡眠時間を確保するか? どう眠れない状態を解消出来るか? 正確な原因に対して、より的確な対策に繋がると思います。
『過労死』ではなく、『睡眠不足死』という言葉が定着すれば、睡眠不足の悪影響の大きさ・深刻さが認識され、社会全体で睡眠不足を減らそう、相手が眠れない程のプレッシャーや酷い言葉かけがないようにしよう、との認識が高まり、適切な対策に繋がっていくのではないでしょうか。
是非とも、少しでも早く『睡眠不足死』という言葉が定着して、不幸にも睡眠不足によって亡くなる人が減って欲しいです。
40代以降の寝不足が続けば、認知症のリスクが増大する
認知症の大きな要因としてアミロイドβの蓄積があるそうです。
アミロイドβが蓄積すると、脳の神経細胞にダメージを与え、ダメージが大きくなる程に認知症の症状も強くなります。
認知症の多くは脳の萎縮を伴います。萎縮した脳が元に戻る事は難しいのですから、認知症が大きく改善する事は難しいです。
改善が難しいという事は、そうなる前に対策をとる『予防』がとても重要な意味を持ちます。
本来、アミロイドβは睡眠によって除去されるのですが、睡眠が不足すると、アミロイドβは脳に蓄積してしまうようです。
特に40代以降はアミロイドβが蓄積し易くなるそうです。
睡眠不足によって、認知症の要因になるアミロイドβが蓄積してしまうのですから、認知症の発症リスクを軽減したいならば、シンプルに良質かつ十分な睡眠をとればいいのです。
こんな分かり易く、はっきりしているのですから、認知症のリスクを軽減する為にも、十分な睡眠時間の確保を実践するのみですよね。
長年の睡眠不足は蓄積する? 加齢により必要睡眠時間は長くなる?
以前仕事を共にした方が、就寝・起床時間に変化は無くとも、突然うつ病になってしまったケースがありました。
その方は普段から睡眠時間が短く、それでも長年平気だったのですが、ある時期にうつ病を発症されました。
うつ病を発症した要因として、これまでの睡眠不足の蓄積が影響した可能性も考えられますし、あるいは、年をとって(当時その方は45歳くらい)それまで耐えられた睡眠不足の状態に耐えられなくなった可能性も考えられます。
もしくは、何かしらのストレスで、就寝時間は同じでも、布団の中で眠れない時間が増加した可能性も考えられます。
睡眠不足が原因でない可能性もあります。
どうであれ、短時間睡眠を長く続ける事は、精神面にとって決して良い事ではないと思います。
睡眠不足は『事故』や『人生の岐路での判断ミス』のリスクも増大する?
ここまで睡眠不足により『血管系の病気』・『精神面の病気』・『認知面の病気』を発症し易くなるのではないかと述べてきましたが、さらに睡眠不足は判断力の低下による、事故・重大な失敗のリスクも高めると考えます。
読者の方々も、睡眠不足の日は、ぼーっとして記憶力・判断力の低下を感じた事はないですか?
睡眠不足の期間が長くなれば、覚醒レベルが下がり、気だるく意欲も低下し、記憶力・判断力の低下した状態で日常生活を送る時間・期間が長くなる事になります。
そんな状態を続けていては、交通事故など命に関わる重大な事故や失敗のリスクを高めてしまうでしょう。
睡眠不足による判断力低下の影響により、大きな事故を起こしてしまい、自分もしくは、誰かが、大きなケガをして、後遺症が残ってしまう可能性だってあります。
また、普段から寝不足で、判断力が低下していれば、人生の節目節目の大事な局面での判断を誤ってしまい、取り返しのつかない判断ミスにより人生が大きく悪化してしまう事もあります。
睡眠時間を削る事は、長期的には人生の時間を大きく削る事になる
睡眠時間を削って、やりたい事を楽しむ事は、限られた時間を有効活用しているように思われるかもしれません。
しかし、睡眠を削る事により、健康を害してしまえば、その後に続く人生において、健康でいられる時間・期間を大きく縮めてしまい、限られた時間を有効に活用出来なくなってしまいます。
睡眠時間を削って短期的に時間を多く活用しているようで、病気や事故のリスクを増大させてしまえば、長期的にはトータルでの活用できる時間は短くなり、さらに、後遺症により出来ない時間・辛い時間はとても長くなるかもしれません。
必要性の薄いゲームやドラマやアニメなど、趣味の為に夜更かしする事は、一日の時間を有効利用しているようでも、長期スパンで見れば、睡眠不足による健康被害・後遺症・元気でいられる時間の大きく損なう可能性を高めてしまっています。
睡眠不足によって、元気でいられる時間を大きく失って、人生の時間を十分に活用出来ない、苦しい時間を増やし、とても勿体ない事をしているのかもしれません。
適切な時間の睡眠をとれば、病気をしないという訳ではありませんが、適切な時間の睡眠を継続した方が、病気を発症する可能性を小さくし、病気が発症する時期を遅らせる可能性を高め、病気が発症しても程度を軽く出来る可能性は高められると思います。
短時間睡眠の推奨に騙されるな
どんなにやりたい事に溢れ、やらなければならない事に追われていたとしても、適切な睡眠時間を確保出来るように努力する事は、健康の為、幸せの為、自分の為、家族の為に、とても重要な価値ある事だと気づいてください。
受験勉強や、仕事の都合上どうしても就寝時間が遅くなってしまう場合もあるかもしれませんが、寝不足の期間が出来るだけ短くなるように、何らかの手を打った方が良いと思います。
本屋やネット書籍では、短時間睡眠を進める書籍も見受けられますが、絶対に騙されてはいけません。
睡眠時間を削る事で、短期的には時間を多く活用出来ているように感じるかもしれません。
しかし、その想いとは裏腹に、睡眠時間を削る事は、大切な時間を大きく失う可能性を高めてしまっているのです。
睡眠時間を削れば削るほどに、健康を害すリスクをどんどんと高めると考えるのが妥当ではないでしょうか。
睡眠不足によって、健康で幸せに生きられる時間を失い、本来出来たはずのやりたい事が出来なくなり、叶えたかった夢を諦めざるをえなくなる可能性を高めてしまうのは本当にもったいない事です。
是非とも、全力で必要な睡眠時間を確保して、早く寝るようにしてください‼
では、適切な睡眠の時間はどれだけでしょうか?
今回は長くなってしまったので、ここまでします。こちら⇒《元気長生きの秘訣。7時間30分の良質な睡眠をとる方法。》を是非お読みください。
ここまで、お時間を割いて読んで頂き、ありがとうございました。今後もあなたにとって少しでも助けになれる情報提供を心がけます。別のページも、ご覧頂けたら幸いです。
この睡眠不足の弊害についての投稿が参考になったと感じてもらえたならば、あなたのSNSに、このページのリンクを張って、あなたの大事な人達にも紹介してもらえれば、なお幸いです。
笑ビー
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